2016年6月 オーダーシャツブログ
2016年
6月
15日
水
シャツの起原
ワイシャツのフロントボタンの一番下に、普段使わないボタンが付いています。ボタンを無くしてしまった時の替えボタンなのですが、なぜこの位置についているか存知ですか?(シャツによっては、付いてなかったり、別の位置についている物もあります。)
その理由をシャツの起源から説明させて頂きます。
シャツの起源を調べると、古代ローマで着用されていたチュニックまで遡ります。チュニックとは、映画「ベンハー」や「テルマエ・ロマエ」で見られるような頭から被る、現代で言うワンピースのような形状の衣服です。
それがだんだんと変化してヨーロッパ中世期には、ボタンや襟・袖口などが付加されるようになり、現代のシャツの形状に近づいてきました。
当時、シャツを着用できるのは上流階級に限られていたとされていて、シャツの前立ての男女差(男子用は右前、女子用は左前の別)も、この時期に由来すると考えられています。そのころ女性で釦のついた服を着ることが出来るのは、かなり高貴な身分の方だったようです。したがって服を着るときは召使の人が服を着せてくれるわけで、他人の服の釦を留めるときには右側が上前になったほうが止めやすかったという事です。
ルネサンス期になるとシャツの装飾化(フリルやスリットで装飾したシャツ)が貴族階級の間で流行しました。
その後、シャツは簡素化への道を進み始めフリル等の装飾は次第に姿を消しました。19世紀には現代シャツの形式がほぼ確立し、シャツは上流階級だけでなく広く民衆が着用する衣服として定着していきました。
シャツのボトムライン(裾の形)は衣類の歴史と深い関係があります。現在では信じられないような事ですが、1935年にブリーフが発明されるまでヨーロッパ男性にとってシャツは唯一の下着で、シャツとズボンを素肌の上に直接着用していたのです。
その為、シャツの裾が下をくるむ役目を果たしていて、シャツの裾が半円形(弓型)になっていました。これは、サイドにも生地があるとズボンに入れた時にごわつく為、「前後だけ長く」したと思われます。
また、後身頃が前身頃より長いシャツや、後身頃の裾の中央から長いタブがついていて、前身頃に下から廻してボタン止めするようになっていたシャツもありました。 こうすることで、下をしっかりと覆え、さらにシャツの 「ずり上がり」 も防げるようになっていたのです。
説明が長くなりましたが、シャツを下着として着ていた頃の名残で、フロントボタンの一番下に替えボタンが付いています。
2016年
6月
11日
土
「SUMMER FAIR」のご案内

6月になりいよいよ本格的な夏が近づいてきています!
【 6月11日(土)~6月26日(日) SUMMER FAIR 】
クールビズに最適な高機能素材から、ワンランク上のプレミアムシャツまでお買得品が盛りだくさんです♪
◆ビジネス 通常価格6,000円→3枚で13,500円
ご家庭でのアイロン掛けが簡単で、綿50%・ポリエステル50%の扱いやすい生地。
価格も手頃なので、オーダーシャツ入門にオススメです。
◆ハイクラス 通常価格9,600円→2枚で12,900円
綿100%・100番双糸を使った、肌触りと光沢がワンランク上のオーダーシャツ素材。
しなやかな質感は、こだわりをもった貴方にお勧めします。
◆プレミアム 通常価格18,000円→2枚で21,000円
世界中で高い評価を得るおすすめオーダーシャツ生地。カンクリーニ・トーマスメイソン・アルビニ・等、
プレミアムの名に恥じない一流素材、新たに加わったエジプト綿のGIZAやアイテムの増えたマスターシードも人気です。
しなやかな肌触りと艶感をお試し下さい。
今年のクールビズは既成シャツでは味わえない、オーダーシャツの着心地とフィット感をお試しください。
◆オーダースーツもこの機会にいかがです。「軽量・涼しい」洗えるスーツは2着で49,800円、イタリアの人気ブランド「ロロピアーナ」「キャノニコ」もお買得価格。他にも色々と取り揃えて、皆様のご来店をお待ちしています。 「SUMMER FAIR」のご案内
2016年
6月
08日
水
ワイシャツの下に肌着を着ますか?

ワイシャツの下に肌着を着ることは、欧米のビジネスマナーからするとNG。欧米ではジャケットの下に着るワイシャツは肌着として扱われているので、肌着を着ると下着の重ね着になるからです。しかし、日本の夏は欧米と違って高温多湿、ワイシャツに汗ばんだ肌がべっとりと貼りつく姿は自分だけでなく周囲にも不快感を与えてしまいます。だから日本のビジネスシーンでワイシャツの下に肌着を着ることは、マナーとして例外的に許されているという事です。
ここで注意をしたいのが、クールビズでシャツ1枚になった時の肌着の見え方。丸首の肌着だとネクタイを着用しないでボタンを1つ外すと、襟元から肌着が見えてしまいます。肌着を見せるのは明らかにマナー違反、肌着はVネックで襟元から見えないものを着るのが無難です。
また、白の肌着では襟元や二の腕部分に肌着のラインがくっきり見えて、明らかに肌着を着ていることが分かってしまいます。ベージュの肌着なら、白いワイシャツでも肌着のラインが透けて見えません。最近は首や袖周りの縫い目を無くしたシームレスタイプの肌着も有るのでオススメです。(上の画像で、ベージュと白がシームレスのタイプです。)



1.ベージュの肌着だと袖のラインがほとんど見えません。
2.白の肌着だと袖のラインが表に見えてしまいます。
3.グレーの肌着でも袖のラインが表に見えてしまいます。
2016年
6月
02日
木
お洒落な腕まくり知ってますか?(マスターロール・ミラノロールのご紹介)

クールビズがスタートして1ヶ月、いよいよ本格的な夏が近づいてきています。
早くも半そで姿のビジネスマンを見かけますが、皆さんはビジネスシーンで半そでシャツを着ますか?
国際的にはビジネスで半袖のシャツを着用する習慣があるのは日本と米国ぐらいで、欧州のビジネスシーンではありえない服装だそうです。国際社会、特に欧州ではドレスコード違反で、それだけで「交渉すべき価値ある相手」と見なされない事もあるそうです。とは言え、「ここは日本だ」という半袖派の言い分もあります。
ちなみに私は、ビジネスシャツはすべて長袖です。
理由は...
「通勤時に汗ばんだ肌が直接触れ合わない様にする」
「半袖より直射日光を避ける長袖の方が涼しく感じる」
「場所によっては冷房が効いていて、半袖だと寒く感じる」
「ジャケットを着る時に、半袖だと袖がべたついて気持ち悪い」
でも、場合によっては「半袖だったらな...」と感じる時もあります!
そこでオススメなのが「腕まくり」
「腕まくりはドレスコードに反する!」と言う意見もありそうですが、英国のウイリアム王子の写真をネットで見ると、腕まくりの写真を見受けますので問題ないと思います。
そこで、同じ腕まくりでも人と違ったカッコイイ方法の「ミラノロール」「マスターロール」をご紹介します。
1.カフスをひじの上ぐらいまで引き上げます
2.カフスより下の袖部分をカフスの上までロールアップします
3.ロールアップする位置は好みでOK
(クレリックシャツならカフスが出てるのが目立つので、個性を発揮するのにでオススメ!)
4.カフスまでロールアップしないで、カフスを全部折り返すパターンもあります。
ビジネスシャツだとカフスに芯地が入っているのでお勧めしませんが、芯地の入っていないカジュアルシャツならカフスを半分ぐらい出して折り返したりするのもアリです。
余談ですが、1979年に当時の首相などが提唱した「省エネルック」と言う半袖スーツのスタイルがありましたが、これですとシャツは半袖しか着れませんね。政治家の方々が大真面目で推奨していたのですが、今見ると...???
ネットで検索すると画像が色々と見つかるので、一度ご覧になってみてください。(^_^)